肩がガチガチに固まって頭痛がする。腰が重くて朝起き上がるのがつらい。――60代になると、こうした不調はもはや日常の一部です。私自身、長年の腰痛持ちに加えて、最近は右腕に痺れが出るようになり、整形外科を受診したところ「頚椎椎間板ヘルニア」と診断されました。現在は毎週リハビリに通っています。

この記事では、肩こり・腰痛の原因から、私が実際に試してよかった対処法、そして整形外科に行くべきタイミングまでを、難しい言葉を使わずにまとめました。

なぜ60代は肩こり・腰痛がひどくなるのか

肩こりや腰痛の原因はさまざまですが、60代で特に多いのは以下の3つです。

筋力の低下
加齢とともに筋肉量は減っていきます。特に体の幹となる「体幹(たいかん)」の筋肉が弱くなると、背骨や関節にかかる負担が増え、肩こりや腰痛が起きやすくなります。何もしなければ、40代から年に約1%ずつ筋肉量が減っていくと言われています。

椎間板の変性(老化)
背骨と背骨の間にはクッションの役割をする「椎間板(ついかんばん)」があります。年齢とともにこの椎間板の水分が減り、弾力がなくなっていきます。クッション性が落ちることで、神経が圧迫されたり、背骨同士がぶつかりやすくなり、痛みや痺れの原因になります。

姿勢の悪さとスマホ
スマホを長時間うつむいて見る「スマホ首(ストレートネック)」は、首や肩に大きな負担をかけます。頭の重さは約5kgありますが、首を30度前に傾けるだけで首への負荷は約18kgにもなると言われています。シニア世代もスマホの利用時間が増えており、これが肩こりや首の痛みを悪化させている一因です。

📌 「国民病」と呼ばれる肩こり・腰痛
厚生労働省の調査によると、日本人が訴える自覚症状のうち、男性は1位が腰痛・2位が肩こり、女性は1位が肩こり・2位が腰痛です。まさに国民病と言える症状で、60代以上ではさらに割合が高くなります。

頚椎椎間板ヘルニアと診断された話

私の場合、最初は「肩こりがひどくなったな」程度に思っていました。ところが次第に右腕に痺れが出るようになり、指先まで感覚が鈍くなってきたのです。「これはただの肩こりじゃない」と思い、整形外科を受診しました。

MRI検査の結果、頚椎(首の背骨)の椎間板が飛び出して神経を圧迫している状態――いわゆる「頚椎椎間板ヘルニア」と診断されました。

椎間板ヘルニアと聞くと「腰」のイメージが強いですが、首にも起こります。頚椎ヘルニアの場合、腕や手に痺れ・痛み・脱力感が出るのが特徴です。私の場合は右腕の痺れが主な症状でした。

💡 頚椎椎間板ヘルニアとは
首の骨(頚椎)は7つあり、その間にある椎間板がクッションの役割をしています。このクッションの中身(髄核)が飛び出して神経を圧迫するのがヘルニアです。50〜60代に多く、加齢による椎間板の劣化が主な原因です。多くの場合は手術をせずに、リハビリや薬物療法で症状が改善します。

こんな症状は要注意

肩こりや腰痛は「よくあること」と我慢しがちですが、次のような症状が出たら早めに整形外科を受診してください。

特に排尿・排便の異常を伴う痺れは、緊急性が高い場合があります。「たかが腰痛」と思わず、すぐに医療機関を受診してください。

私が実際に試してよかった工夫

① こまめに動く・同じ姿勢を続けない
デスクワークやスマホを長時間使うとき、30分に1回は立ち上がって体を動かすようにしています。首をゆっくり回す、肩を上げ下げする、腰を伸ばす――これだけでも筋肉のこわばりがかなり違います。タイマーをセットして「30分経ったら動く」を習慣にしました。

② 入浴で温める
シャワーだけで済ませていた時期がありましたが、湯船にしっかり浸かるようにしてから、肩と腰の調子がずいぶん良くなりました。38〜40度のぬるめのお湯に15〜20分ほど浸かると、血行が良くなり筋肉がほぐれます。熱すぎるお湯は逆に体が緊張するので、ぬるめがポイントです。

③ 寝具を見直す
枕の高さを変えたら、朝の首の痛みが大幅に改善しました。頚椎ヘルニアの診断後、整形外科の先生に相談して、首のカーブを自然に支える高さの枕に替えました。マットレスも柔らかすぎると腰が沈んで負担がかかるので、適度な硬さのものがおすすめです。

④ 荷物の持ち方を見直す
重い荷物を片手で持つクセがありましたが、これが肩こりと首の負担を悪化させていました。リュックサックに替えて両肩に分散させる、買い物は小分けにする、重いものは無理せずカートを使う。「ちょっとくらい大丈夫」の積み重ねが、体への大きな負担になっていたことに気づきました。

⑤ スマホの位置を上げる
スマホを見るときに目線の高さまで持ち上げるようにしています。うつむき姿勢を減らすだけで、首への負担がまったく違います。テーブルの上にスマホスタンドを置いて使うのもおすすめです。

📌 「痛い=動かない」は逆効果のことも
ぎっくり腰のような急性の痛みは安静が基本ですが、慢性的な肩こり・腰痛の場合、安静にしすぎると筋力が落ちてかえって悪化します。痛みの範囲内で無理なく体を動かすことが大切です。ただし、痺れがある場合は自己判断せず、必ず医師に相談してください。

リハビリで教わったこと

頚椎椎間板ヘルニアの診断後、毎週リハビリに通っています。そこで理学療法士の先生から教わったことは、日常生活でもとても役に立っています。

首の牽引(けんいん)療法
リハビリでは、専用の機械で首を優しく引っ張る「牽引療法」を受けています。圧迫されている神経の周りにスペースを作り、血行を改善する効果があります。1回10〜15分ほどで、終わった後は首回りが楽になります。

姿勢の矯正
「正しい姿勢」を具体的に教わりました。壁に背中をつけて立ち、後頭部・肩甲骨・お尻・かかとの4点が壁につく状態が目安です。最初は「こんなに胸を張るの?」と思いましたが、これが本来の自然な姿勢だそうです。

自宅でできるストレッチ
リハビリの先生から教わったストレッチを、毎日自宅でも続けています。首をゆっくり前後左右に倒す、肩甲骨を寄せる運動、腰回りの軽いストレッチなど、どれも5分程度でできる簡単なものです。「毎日少しずつ」が一番効果的だと言われました。

💊 リハビリと併用している治療
私の場合、リハビリに加えて痛み止め(消炎鎮痛薬)と神経の回復を助けるビタミンB12(メチコバールなど)を処方してもらっています。痺れがひどい時期には筋弛緩薬も使いました。薬だけでなくリハビリと組み合わせることで、少しずつですが症状が改善してきています。治療方針は症状によって異なるので、必ず主治医と相談してください。

整形外科に行くべきタイミング

肩こりや腰痛は「様子を見よう」と後回しにしがちです。ただし、以下のような場合は早めの受診をおすすめします。

整形外科ではレントゲンやMRIで原因を特定し、症状に合った治療を受けられます。私のように「ただの肩こり」だと思っていたものが実はヘルニアだった、ということもあります。「いつもと違う」と感じたら、早めに診てもらうのが安心です。

📌 整形外科と整骨院・接骨院の違い
整形外科は「医師」が診察し、レントゲンやMRIなどの画像検査、薬の処方、手術が可能です。整骨院・接骨院は「柔道整復師」が施術を行い、手技療法が中心です。痺れを伴う痛みや原因不明の症状は、まず整形外科で診断を受けてから、必要に応じて他の施術を検討するのがおすすめです。

まとめ

肩こり・腰痛は60代にとって避けがたい悩みですが、原因を知り、日常で少し工夫するだけでずいぶん楽になります。こまめに動くこと、姿勢を意識すること、入浴で温めること。この3つだけでも今日から始められます。

そして、痺れや長引く痛みがある場合は「年のせい」で片付けず、早めに整形外科を受診してください。私も「ただの肩こり」を放置していたら、ヘルニアの発見が遅れていたかもしれません。

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筆者より
私自身も60代で腰痛持ちであり、頚椎椎間板ヘルニアと診断されて毎週リハビリに通っています。この記事の内容は医療アドバイスではありません。痛みや痺れがある場合は、必ず整形外科を受診してください。